小生が検査技師となってかれこれ30年を迎えようとしています。
大学を出て初めて就職したところは生化学検査はすべて用手法でGOT・GPTはライトマンフランケル法で行っていました。若い諸君は名前くらいは聞いたことがあるでしょうか?20ml位入る試験管を数十本並べて試薬を入れてから血清をいれ、37℃にインキュベートしてそれから発色試薬を加え・・・、最後に吸光度を測定し検量線から濃度を求めました。このような方法で他の検査項目も測定していたことが今では懐かしく思い出されます。
今や生化学を含めその他の多種目もが自動化され、我々検査技師はただ打ち出してくる数字だけをみているようになりました。
そして、2010年を迎えまた新たな局面を迎えようとしています。
それは、所謂個人個人の多様性が一般的な検査基準値のなかで結果の良し悪しが一筋縄ではいかないことが論文で発表されました。内容としては、γGTPやAST、BUNなど7項目は遺伝子型によって数値が高くても健康だったり、低くても病気の兆候があることがわかり基準値(正常値)に関して個人差を考慮し見直す必要があることが以下の論文に掲載されました。我々は今後、今以上にデーターに関してシビアな目を持つ必要があり精度管理を通して日常の検査データーにも細心の注意を払わなければなりません。患者さまはたとえ数値が1や2動いても一喜一憂するのですから・・・。
論文詳細は以下にアクセスしてください。
Nature geneticsの電子版2010 2/7 Genome-wide association study of hematological and biochemical traits in a Japanese population
たしかに、腫瘍マーカーでもCA19−9のようにルイス血液型に左右される項目も有りますし、闇雲に異常データ-だから再検だけすればいいのではなく、臨床症状から考え、医師の手助けになるような検査データ-を返す努力が必要だと思います。
『テーラーメイド医療』と一般的には言われますが、我々には『テーラーメイド検査基準』ということでしょう。
そのためにも、診療データの2次利用、データマイニングにおける検査統計の在り方なども今後の課題となりそうです。やはり(統計学的)根拠に基づく提供形態を確立していきたいです。
コメントありがとうございます。今後はICカードに自分の検査記録が保存されてデーター活用されることでしょう。その前に我々は測定法の標準化や検査精度保障といったことをキチンとやらなければなりません。これは、我々検査技師が当然しなくてはいけないことと思います。基礎的な検討は検査技師にPriorityがあると思います。(・・詩吟じゃないよ・・) ぜひ、何か案があれば申し出てください。支部においてバックップしたいと思います。