
支部長挨拶


国臨協東海北陸支部 支部長
浅香 敏之(国立病院機構 静岡医療センター)
新年のご挨拶
新年あけましておめでとうございます。国臨協東海北陸支部会員の皆様におかれましては、健やか に新しい年をお迎えのことと存じます。また、平素より当支部の活動に対して、ご理解とご協力を賜 り厚く御礼申し上げます。
さて、昨年はコロナ感染症に対する考え方がさらに変わり、外でマスクをしない人の方が多くなり ました。また、診療報酬の改定があり病院によってはPCR検査も少なくなり、抗原検査が主体となっ てきているようです。先日も第78回国立病院総合医学会 大阪、各種協議会が集合型で開催されまし た。この「集合型」という言葉がいつかなくなるのを切に願っております。
昨年の当支部の活動は令和 6 年(2024) 5 月25日、第32回国臨協東海北陸支部春季学術研修会を開 催し、「いろいろな人と関わるうえでの対応能力の向上とモチベーションアップ」と題してグループ ワークをおこないました。この開催方法は久しぶりの現地開催で技師長協議会総会も同日に開催され ました。久しぶりのグループワークは新たなステップアップのきっかけになればいいと感じました。 令和 6 年(2024)年 9 月28日、第32回国臨協東海北陸支部学会を開催し、『パニック値の検査室対応 ・生理編』と題し、心電図分野はJA愛知厚生連安城更生病院 臨床検査科 谷澤 弘規 先生、超音波 分野は豊橋市民病院 中央臨床検査室 手嶋 充善 先生、『救急医療における検査科への要望』NHO三 重中央医療センター 救急科 江角 亮 先生にそれぞれ講演していただきました。他国立病院総合医学 会にエントリーしたうちの 5 演題について学会発表がありました。開催方法は名古屋会場、サテライ ト、個人接続などハイブリッド方式をとり、無事終了することができました。ハイブリッド方式は昨 年に引き続きおこなっておりますが、接続設定、音声設定に難渋している様子で、運営の改善をした いと思います。この救急医療をテーマにした講演はその後のアンケートでも好評を得ていたことがう かがえました。第36回全国支部長会でもどういった内容か質問を受け、改めて関心が高いテーマだと 再認識しました。 令和 6 年(2024)年 7 月22日に~ 8 月31日に昨年同様に過去に実施したセミナーの動画コンテンツ の期間限定再配信をしました。
今年度はISO15189に関してあまり情報提供できませんでした。東海 北陸支部には 2 施設あり、定期的に審査をうけていますが、書類作成に苦労しているようです。 ISO15189はよい仕組みではありますが、作成書類が多く、内容の抜けや少しの不備でも指摘されま す。ISO15189条文自体も英語で書かれ我々日本人からすると不自然な日本語で翻訳され解釈が難し いことがよくあります。この原因のため、コンサルテーションが必要になり審査員と話がかみ合わな いことがあります。ISO15189の審査員やコンサルテーションが「審査員によっては」という表現を 用いて判断がされ、毎回もどかしい感じが審査後にいつも残るのが現状です。審査、コンサルテーシ ョンにかなりの費用を投資するだけに見合った検査室収益、専門的な人員、時間的余裕がまだ十分確 保されていません。審査方法にまだまだ改善の余地があり、何か手助けをする方法がないかと常日頃 思っています。
令和 7 年(2025) 1 月以降に、新たな各分野のテクニカルサポートセミナーの動画を提供しようと考えています。タスク・シフト/シェアは地域によって取得率が違っていますが、いまだに取得後に 実際に業務が現場にどの程度反映されるか十分な情報が入っておらず、今後の情報を待ちたいと思います。
最後に、国臨協の活動をよりよいものとするためにも技師長協議会との協同、理事役員の充実した 活動計画、進捗管理、情報提供と円滑な各部活動を目指します。今後の会議形態はコロナ感染症の影 響も少なくなり、基本的に集合型で、遠隔地の影響を考慮するとWebハイブリッドが妥当であるとい う流れになりつつあります。集合型であれば懇親会の開催自体は可能だと考えています。今回の集合 型で現地に足を向けて来られた方は久しぶりに生の情報交換ができたのではないかと思います。役員 一同当支部の活動を盛会にする所存ですので、何卒会員の皆様のご支援、ご協力をお願い申し上げます。
本年が当支部会員の皆様にとって、良い年になりますよう心より祈念し、新年の挨拶とさせてい ただきます。